あなたは福祉事業所にどんなイメージを持っているだろうか。
活気がなくて、静かで、暗い雰囲気の中、障がいや難病のある方たちが無言で延々と作業している光景?
いやいや、実際は全然そんなことなくて、あまり余計なものがない、キレイな院生室、みたいな感じだ。
院生室って何?
うーん、、、大学院生が使う、大学内のシェアルームだ。
ぼくは以前、大学院で働いていたので、訪れる機会が多かった。
(そりゃそうだ)
でも、みんなのおかげでベストライフが成長していて、オフィスがどんどん増えているので、ぼくも全部に行ったことがあるわけではない。
ぼくがいるオフィスは、カフェみたいな雰囲気の内装で、心地よい雑踏の中で、iMacに向かってこの文章をポチポチ打っている。
ベストライフは、陰鬱な雰囲気は全くなく、ネガティブさが蔓延している様子なんて微塵もない。
笑い声が飛び交っているし、仕事をしながら貪欲に成長を続ける楽しい場所だ。
だから所属することに全く抵抗感を感じる必要はない。
就労継続支援A型に行くより、一般企業の障がい者枠の方が世間体がいいと思っている人もいるんじゃないだろうか?
個人的な経験から言うと、障がい者枠というのは、障がい者を雇用する枠を用意してあるというだけで、「障害者をサポートして配慮してくれる枠」ではない。
特に助けてくれるわけでもなく、みんなと同じ仕事とパフォーマンスが求められる。うっかり入ると「こんなはずじゃなかった」と思うことになるだろう。
結果として、あまり幸せじゃない。
福祉事業所を、経済社会の底辺のように考えている人もいると思う。
パラリンピックもほとんど話題にならない。(パリでやっていたんだよ)
そもそも、社会に「上層」や「底辺」といった固定された区分が存在するかどうかは、私たちの価値観や経験に依存している。
多くの人が、地位や財産、権力、健康を持つ者が「成功者」であり、それ以外の人々を、劣った階層だととらえがちだが、それは経済だけの「一面的な見方」に過ぎない。
世界はそんなに単純ではない。
お金や影響力は、確かに社会的に注目されやすい特徴だが、それは一時的なものだ。
あの世には何ひとつ持っていけない。
もしその人から財産や影響力が取り去られたとき、彼らがどれだけ本質的に価値のある存在であるかは、彼らの人柄や内面に依存する。
私たちが本当に評価すべきは、その人が持っているものではなく、その人が誰であり、どのような価値観を持ち、どのように他者と向き合っているかだ。
スマホや財布が盗まれたとしても、慌てなくていいんだよ。
本当に価値のあるものは、あなたの心そのもので、それは誰にも盗めないから。
限りある時間を、損得抜きで本当に一緒に過ごしたい相手は誰だ?
ベストライフでは社員さんが誰一人、障がいや難病を抱えながら働いている利用者を見下すことがない。
同じ仕事仲間であり、上下関係はない。
かわいそうな人を見守ってサポートしてあげている、なんて考えていない。
一緒にいるとそれがよくわかる。
だから仕事のこと、プライベートな悩み、体調のことなど、すごく相談しやすい。人間として信頼している。
体調や精神面に不安を抱える利用者にとって、無理なく働ける環境はとても重要だ。
1日4時間の仕事を週に5日もできるだろうか、と心配な方もいると思う。
でも勤務日数や時間数、時間帯も相談して調整できるので、安心してほしい。
通常は在宅で働き、週に1日だけ出勤する、などの勤務形態にしている人も、実際にたくさんいる。
出勤してみたものの、体調や精神面が不安定になったら、休息をしたり、早退することもできる。
ベストライフには、支え合い、共に成長できる環境が整っている。
仕事を通じて他者とつながり、自分の価値を再確認する場として、福祉事業所は決して底辺ではなく、豊かな社会の一部だからね。
ほら、ベストライフを見に行ってみようかなと思えてきたでしょう?
ありがとう。
見学で待ってるよ。(セキ)
関 宏貴
長野県生まれ。ベストライフなんば利用者。 地球を冒険してから、京大、Appleなどで働き、ベストライフに辿り着く。 うつ病、強迫性障害、てんかん、ASD、HSP。ささやかでシンプルな生活を好む。 ベストライフで書いた著作に「HSPさんが自分の魅力に気づくための15のヒント」がある。