
ぼくは利用者なので、他の利用者さんがどういった病気を抱えているかはわかりません。隣に座っている人でも、そういう話はしませんし、外見からわかる障がいと、見ただけではわからない障がいがあります。
「病状に合った支援」というのも個人で解釈が変わってくると思うのでむずかしいのですが、ぼくが4年間通ってサポートしていただいた体験から言うと、支援を受けられていると感じます。
基本は、不調な時に、支援員さんにサポートしてもらいたいことを伝えることです。
机にうつ伏せになって休みたいのか、横になってしばらく寝ていたいのか、早退したいのか、明日は休みにしたいのか、聞いてほしい話があるのか。
もちろん、スタッフさんからも、こうしたらどうかな? という提案があります。
こういったことが「サポート」であれば、ベストライフでは、しっかり支援を受けられます。
他にも、筆談をしたり、一時的に体を支えたりなど、できることはひと通りサポートしてくださいますので、遠慮せずに希望を伝えてください。
(スタッフさんに訊いてみたら、圧迫感がある時は座席の位置を変えたり、薬を飲むリマインドをしたり、イヤフォンをして雑音を遮断したり、勤務時間を午後からゆっくりにしたりもできるよーとのことでした)
できないことは、「介護」です。介護施設ではないので、スタッフが一人の利用者さんに付きっきりで身の回りのことを何でも手伝うことはできません。
利用者さんが、通勤、お仕事、食事、トイレなど、自分自身のことをひと通りできる必要があります。
ぼくはうつ病、強迫性障害、てんかん、ASDなのですが、うつが強い時は、LINEでお休みしたいことを伝えますし、出社できたとしても、話しかけてほしくないなど、お願いしたいことを伝えています。
強迫性障害だと、不安感が強い時に、少し時間をとって強迫行為をすることでしょうか。強迫行為を手伝ってもらうのは、巻き込みになってしまってあまり良くないことですが、お願いすれば一緒に確認をしてくださるとは思います。しかし1時間〜2時間やってもらうのは難しいと思います。強迫行為をやっていたら止めてほしい、ということを伝えておくことはできます。不安な箇所の写真を撮るのも自由にできます。
てんかんは、外で意識不明になって倒れていた時、救急車を呼んでくださり、病院までついてきてもらって、家族に引き継ぎをしていただいたことがあります。発見されなければ、ちょっとまずいことになっていたかもしれません。
ASDに関しては、話を聞いていただいたり、一人で過ごせるようにしてもらったり、在宅勤務を増やして人と関わる機会を減らしていただいています。
不調な時や困った時に、相談できて、したいこと、配慮してもらいたいこと、一時的に手伝ってもらいたいことを伝えて、適切に対応していただくことはできます。
見学の時に、こういうことはできますか? というのを訊いておくともっと安心だと思います。

関 宏貴

長野県生まれ。ベストライフなんば利用者。 地球を冒険してから、京大、Appleなどで働き、ベストライフに辿り着く。 うつ病、強迫性障害、てんかん、ASD、HSP。ささやかでシンプルな生活を好む。 ベストライフで書いた著作に「HSPさんが自分の魅力に気づくための15のヒント」がある。