Loading
利用者ブログ
一般就労を目指す人も心から応援する。でも、それだけではない福祉企業の価値

就労継続支援A型が「配慮ある環境で働ける、仕事の場所」だというのは、内部で働いていても、そう思う。一方で、一般就労を目指すにあたっては、”通過点” という見かたもある。ではなぜ「一般就労を目指す」と掲げるA型が多いのか?

理由は主に3つある。

1.そもそも制度がそう設計されている
就労系サービスは大きく分けると

「就労移行支援 」
一般就労を目指す。就職準備校的な位置づけであり、お給料はない。

「就労継続支援A型」
雇用契約を結び、お給料をもらいながら、サポートのある環境で働ける。一般就労を目指すこともできる。

「就労継続支援B型」
雇用契約はなく(最低時給がない)、作業に対して工賃が支払われる。A型、一般就労を目指すこともできる。

という流れの中に置かれていて、国の考えとしては「最終的には一般就労へ」という “モデル” がある。だから事業所も自然と「一般就労へのステップ」と言うのが基本になっている。

2.評価制度
一般就労への移行は評価指標にもなっている。つまり、移行者が多い・定着率が高いのは、制度を支えることになる。

3.保護者・ご家族・相談支援員への安心材料
保護者・ご家族の立場だと「ずっと福祉の中にいる」より「一般就労で働ける可能性がある」のほうが安心できる場合がある。

・一般就労が唯一の価値か?

ここが大事。答えは、違う。

・A型で働き続けるという価値

一般企業に行くだけが価値ではない。本当にそう。A型で安定して働き、収益を生み、チームとして機能し(もちろん個人でもいい)、税金も納めるのは、それは立派な「社会参加」だし「社会貢献」になっている。無理に一般就労して崩れるより、A型で長く安定する方が健全な人もいる。

・なぜ “一般就労すること” が前提になるのか

社会全体がまだ、一般企業=成功、福祉就労=途中段階、という “構造的な価値観” を持っているから。でもそれは、制度の物語であって、個人の幸せとは必ずしも一致しない。

・実際のA型の現実

利用者さんの中には、一般就労していた、チャレンジした経験がある、体調を崩した、合わなかった。そのうえでA型にいる人も多い。だから「次へ進む場所」だけじゃなく、「安定して働き続ける場所」でもある。

今、「福祉的就労の高度化」みたいな論点も出ていて、A型を、疑似企業(会社であり、福祉事務所でもある)にするのか、持続可能な雇用モデルにするのか、という議論はずっと続いている。

・一般就職が“ゴール”って誰が決めた?

社会の物語としては「福祉 → 一般就労 → 成長 → 昇進」みたいな道もある。でもそれって、平均モデルであって、これだけが人生の完成形ではない。

無理に “次へ” 行く必要はない。A型で働くうちに自信がついてきて、結果として一般就労へ行く、それが向いてる人もいる。ベストライフも一般就労を目指す人をしっかりサポートする。心から応援している。一方で、継続して働ける場を求めている人にとっても、価値のある場所でありたい。

アバター画像

関 宏貴

アバター画像

長野県生まれ。ベストライフなんば利用者。 地球を冒険してから、京大、Appleなどで働き、ベストライフに辿り着く。 うつ病、強迫性障害、てんかん、ASD、HSP。ささやかでシンプルな生活を好む。 ベストライフで書いた著作に「HSPさんが自分の魅力に気づくための15のヒント」がある。