「過去や未来ではなく、今を生きるのが大切だよ。だって今あるのは今なんだから」というのをたびたび聞いて、そうだよなーと思いつつ、いまいち飲み込めていなかったのですが、しっくり腑に落ちる言葉を見つけました。
「今やっていることを、手段ではなく目的にしよう」です。
みなさんすでに気づいていましたか? ぼくは昨日やっと気づきました。
たとえば、この文章を書いているのを、お金を得るための手段としてではなく、書いている時間を楽しむことを目的にしちゃえ、ということです。
そういうことにして書いちゃいます。
ぼくらはつい、未来のための準備をしがちです。
試験のために教科書を読んでおかなきゃとか、30分後に目的地に着くために、急いで自転車で移動しなければ、などです。
〜のために〜しておくという考え方が、いまいち、人生を楽しめない原因になっていると思うのです。
やらなければいけないから仕方なくやっているだけ、ということになってしまうからです。
先のことを考えて、まだ終わらない、長い、とうんざりする。
いつも未来のための過程だから楽しくないのです。
それはきっと、人生の時間には限りがあって、少しでも有利に、効率的に社会の中で立ち回っていかなければダメだ。
実益がなくて、楽しいだけのものなんてやっている暇はないよ。
やらなければならないことがたくさんあるんだから、と教え込まれてきたからです。
子供の頃、ぼくは何かのためではなく、ただ単に楽しいからいろんなことをやっていました。
イラストレーターになるために絵を描いていたわけではなく、自由にクレヨンを走らせていました。上手い下手は関係ありません。
学者になるためにカブトムシを追いかけていたのではなく、捕まえるためだけに虫取り網を振っていました。
大人になってもただただ楽しくやっているものがあるよ、という人はそれを大切にしてください。
それはもう、幸せにたどり着いています。
ベストライフには、とても楽しそうに得意なことを仕事にしている人がたくさんいます。
会社がテーマとして、やりたいことを仕事にできるようにしているからです。
何かすごいことをやろうと急ぐ必要もないし、成功してお金持ちにならなくてもいいんです。
目的のためではなく、楽しいからやれていることがあるなら幸せです。それがたとえささやかなことだとしても。

関 宏貴

長野県生まれ。ベストライフなんば利用者。 地球を冒険してから、京大、Appleなどで働き、ベストライフに辿り着く。 うつ病、強迫性障害、てんかん、ASD、HSP。ささやかでシンプルな生活を好む。 ベストライフで書いた著作に「HSPさんが自分の魅力に気づくための15のヒント」がある。